建築物は、長期間にわたり雨風や紫外線、温度変化といった厳しい自然環境にさらされ続けます。
外装材やシーリング部材には、施工直後だけでなく、10年、20年先まで性能を維持する耐久性が求められています。
近年では、省エネ性能の向上や長寿命化、メンテナンスコスト削減といった観点から、建築部材に求められる性能はさらに高度化しています。
こうした背景の中で、優れた耐候性と安定性を持つシリコーン材料は、建築分野において欠かせない存在となっています。
今回は、建築業界におけるシリコーンの役割と、その耐候性がもたらす価値について整理していきます。
1.屋外環境における長期性能維持
1-1.従来素材の課題
建築物の外装部や目地部分は、直射日光、雨水、風、排気ガスなど、複合的な外的要因の影響を受けます。
従来使用されてきた有機系シーリング材や樹脂系材料の中には、紫外線による硬化・ひび割れ・剥離が生じやすいものもありました。
これらの劣化は、防水性や気密性の低下を招き、雨漏りや躯体劣化の原因となります。
結果として、定期的な補修や打ち替えが必要となり、維持管理コストの増大が課題となっていました。
1-2.シリコーンの耐候性優位性
シリコーンは、紫外線やオゾン、温度変化に対して非常に高い耐性を持つ材料です。
長期間屋外に暴露されても、柔軟性や密着性を維持しやすいという特長があります。
そのため、外壁目地、サッシ周り、カーテンウォールなど、防水・気密性能が重要な箇所で広く採用されています。
長寿命化によって補修頻度を抑えられる点は、建物全体の信頼性向上に大きく貢献しています。
2.温度変化・構造変位への追従性
2-1. 建築特有の動きへの対応課題
建築物は、季節や時間帯による温度変化によって、微細な伸縮や構造変位が発生します。
特に、金属・ガラス・コンクリートなど異素材が接合される部分では、材料間の動きの差が応力として集中しやすくなります。
剛性の高い材料では、この動きに追従できず、シーリング部の破断や剥離を引き起こすリスクがありました。
2-2.シリコーンによる高い追従性
シリコーンは、ゴム弾性に優れ、広い温度範囲で安定した柔軟性を維持します。
そのため、建物の微細な動きにも追従しやすく、長期にわたりシール性能を確保することが可能です。特に高層建築やガラス面積の大きい建物では、この追従性が安全性と耐久性の確保に直結します。
建築構造の高度化に伴い、シリコーンの価値はさらに高まっています。
3.防水性・気密性による建物性能の向上
3-1. 建物性能向上における課題
省エネ建築や高断熱住宅の普及により、建物の防水性・気密性はこれまで以上に重要視されています。
わずかな隙間からの雨水侵入や空気漏れでも、断熱性能の低下や結露、カビ発生の原因となります。
従来材料では、経年劣化による性能低下が避けられないケースもありました。
3-2. シリコーンによる性能安定化
シリコーン系シーリング材は、耐水性・耐湿性に優れ、長期間にわたり安定した防水・気密性能を維持します。
これにより、建物の断熱性能や室内環境の安定化に貢献します。
また、透明タイプや意匠性に配慮した製品も多く、デザイン性と機能性の両立が可能な点も、建築分野で評価されている理由の一つです。
4.建築分野における持続可能性への貢献
4-1. 建築業界の環境課題
建築業界では建物の長寿命化やライフサイクル全体での環境負荷低減が重要なテーマとなっています。
頻繁な補修や部材交換は、資材消費や廃棄物増加につながります。
また、施工時の安全性や環境配慮も、素材選定の重要な要素となっています。
4-2. シリコーンが支える持続可能な建築
シリコーンは、耐久性が高く交換頻度を抑えられるため、結果的に資源消費や廃棄物削減に貢献します。
さらに、近年では低VOCタイプや環境配慮型製品の開発も進んでいます。
建物を長く、安全に使い続けるという観点から、シリコーンは持続可能な建築を支える重要な材料となりつつあります。
まとめ
建築分野におけるシリコーン材料は、優れた耐候性、柔軟性、防水性、耐久性によって、外装・目地・開口部など多様な用途で活躍しています。
過酷な屋外環境下でも性能を維持できる特性は、建物の安全性と長寿命化に直結します。
今後、省エネ化・高性能化・環境配慮がさらに進む建築業界において、
耐候性に優れたシリコーンは、建築品質を支える基幹素材として、ますます重要な役割を果たしていくでしょう。
シリコーン製品の詳細や購入については、シリコーンテクノにお気軽にお問い合わせください。