シリコンとは似て非なるシリコーン
まずはシリコンとシリコーンの違いから。じつは「シリコーン」と「シリコン」は異なることをご存じでしたか。
シリコン(Silicon)とは、ケイ素原子(Si)のみで構成される金属状の化合物です。半導体の基板に欠かせないシリコンウェハーは、純粋なシリコンを結晶化させて作ります。
一方シリコーン(Silicone)は、ケイ素と酸素が結合することによって生まれる、樹脂状の化合物です。用途に応じて固形物や液状、ゴム状のものがあり、当社はこのゴム状を用いたシリコーンゴムのパイオニア的存在なのです。
引っ張るとよく伸びて、手を離すと縮まって元の形に戻る性質をゴム弾性と言います。天然の樹脂を原料とする天然ゴムや石油を原料とする有機系ゴムとは異なり、シリコーンポリマーから作られるゴムがシリコーンゴムです。
ケイ素は地球の表面物質の約1/4を占めるほど豊富に存在する物質で、無尽蔵に存在するといってもよいでしょう。
有機系ゴムに対する多くの優位性
天然ゴムは100℃、有機系ゴムは150℃を超えると短時間に劣化してしまいますが、シリコーンゴムは200℃を超える温度でも安定して長時間の使用が可能となります。
このような耐熱・耐寒性はもちろん、耐候性、電気絶縁性、化学的安定性、耐せん断性、難燃性、撥水性、消泡性、離型性など、様々な特性を持ちます。さらには人体に無害であることなど、高い安全性もあわせ持っています。
そして、用途に応じて最適な特性を与えることも可能なのです。
有機系ゴムと比較してもあらゆる点で優位性の高いシリコーンゴムであれば、お客様の様々な理想を実現することが可能になるのです。